書籍一覧 新刊
董振華 聞き手・編著／高野ムツオ 監修
『語りたい俳人 師を語る友を語る ― 24人の証言 下』
俳人の人生が死によって完成するならば、その真の姿は、死後の証言によって見えてくるだろう。弟子や友であった24名の俳人たちが語った、愛憎・恩讐・葛藤・苦悩・収穫・結実・栄光の姿が、現代の私たちにいきいきと浮かび上がってくる。（堀田季何）
| A5判／336頁／上製本 ISBN978-4-86435-646-6 C0095 |
| 定価：2,750円（税込） |
発売：2025年3月3日
目次
第13章 津川絵理子が語る鷲谷七菜子
俳句との出会い／鷲谷七菜子の生い立ちと半生／鷲谷先生の句会に出て―俳句初学の頃／
鷲谷先生との交流／蛇笏賞受賞の頃／楳茂都の血統に誇りを持つ／七菜子俳句の句集別鑑賞
／第一句集『黄炎』―苦悩と情念の世界／第二句集『銃身』―俳句は人間の欠落を埋める存
在／第三句集『花寂び』―幽玄の世界／第四句集『游影』―俳句専念へ／第五句集『天鼓』
―穏やかな心境投影／第六句集『一盞』―自身へのこだわりを解き放つ／第七句集『晨鐘』
―広やかな心境／鷲谷先生に学ぶこと
津川絵理子の鷲谷七菜子20句選／鷲谷七菜子略年譜／津川絵理子略年譜
第14章 仲村青彦が語る岡本眸
スタートは親睦句会から／岡本眸という俳号の誕生／春嶺賞の受賞／二つの課題―必死の
自己脱出／句集『朝』の俳人協会賞受賞／結社誌「朝」の創刊―「俳句は日記」／女流俳
人の中の眸俳句―身体詠
仲村青彦の岡本眸20句選／岡本眸略年譜／仲村青彦略年譜
第15章 井上康明が語る廣瀬直人
廣瀬直人先生との出会い／廣瀬直人の足跡／第一句集『帰路』―ひたすらな歩み―／第二
句集『日の鳥』―広やかな世界へ―／第三句集『朝の川』と「雲母」の終刊―緊密な作品
世界―／「白露」の創刊と第四句集『遍照』―静かな気迫―／第五句集『矢竹』と飯田龍
太の死／第六句集『風の空』と蛇笏賞受賞／「白露」の編集同人として 廣瀬先生と共に
あった／廣瀬直人の作句姿勢及び後世に残るもの
井上康明の廣瀬直人20句選／廣瀬直人略年譜／井上康明略年譜
第16章 仲寒蟬が語る大牧広
俳句を始めるきっかけ／「港」の句会の印象／讀賣俳句大賞準賞と角川俳句賞／第一句集
『海市郵便』／第二句集『巨石文明』の芸術選奨／大牧先生の全体の風貌／「港」創刊三
十周年における大牧先生の言葉／大牧広の俳句／第一句集『父寂び』／第二句集『某日』
／第三句集『午後』／第四句集『昭和一桁』／第五句集『風の突堤』／第六句集『冬の駅』
／第七句集『大森海岸』／第八句集『正眼』／第九句集『地平』／第十句集『朝の森』／
蛇笏賞受賞について／全句集編纂により大牧広を再認識
仲寒蟬の大牧広20句選／大牧広略年譜／仲寒蟬略年譜
第17章 西村我尼吾が語る有馬朗人
漫画俳句から俳句を始めました／有馬朗人が俳句との出会い／有馬朗人への第一印象／「天
為」の創刊記念座談会において／量子力学と有馬朗人俳句／俳句の国際化と有馬朗人／中国
漢俳学会創立に祝賀／松山宣言の実現／句集別に見る有馬朗人俳句／第一句集『母国』／第
二句集『知命』／第三句集『天爲』／第四句集『耳順』／第五句集『立志』／第六句集『不
稀』／第七句集『分光』／第八句集『鵬翼』／第九句集『流轉』／第十句集『黙示』／俳句
ユネスコ無形文化遺産登録
西村我尼吾の有馬朗人20句選／有馬朗人略年譜／西村我尼吾略年譜
第18章 山田貴世が語る倉橋羊村
俳句を始めるきっかけ／「波」に入会／倉橋羊村先生との出会い／寡黙そしてカラオケが
好きな羊村先生／小説家になりたかった／「波」を全国的な俳誌に／新聞や雑誌の選者を
つとめた／吟行旅行の時はいつも先生と一緒に／羊村先生の俳句／羊村先生が後世に遺し
たもの
山田貴世の倉橋羊村20句選／倉橋羊村略年譜／山田貴世略年譜
第19章 角谷昌子が語る鍵和田秞子
俳句＝鍵和田秞子との出会い／頭脳明晰で人柄の明るい先生／中国シルクロード・ウイーク
記念行事／草田男の「貫通相」と秞子の作句／鍵和田秞子の生い立ち／第一句集『未来図』
刊行／俳人協会新人賞受賞のエピソード／草田男のこと、秞子のこと／草田男の死去と「未
来図」の創刊／「未来図」創刊後の秞子の歩み／俳人協会賞受賞／毎日芸術賞・詩歌文学館
賞ダブル受賞／草田男・兜太・秞子の世界
角谷昌子の鍵和田秞子20句選／鍵和田秞子略年譜／角谷昌子略年譜
第20章 三村純也が語る稲畑汀子
俳句を始めた初期の頃／稲畑汀子との出会い／稲畑汀子の生い立ち／個性が強い方でした／
華やかで車と飛行機が好きでした／汀子と兜太とのエピソード／「山茶花」六百号記念と三
村主宰就任／俳諧放談―汀子に聞く／俳句の国際化にも尽力／稲畑汀子追悼の会／汀子俳句
を読む会／稲畑汀子俳句集成読書会／汀子に学ぶこと
三村純也の稲畑汀子20句選／稲畑汀子略年譜／三村純也略年譜
第21章 中岡毅雄が語る友岡子郷 217
俳句との出会い／友岡子郷との出会い／友岡子郷のこと／「椰子会」の結成及び修行／
「青」の編集に携わる／「青」を離れ、同人誌「椰子」創刊／「椰子会」の再生、そして
中岡毅雄の入会／同人誌「椰子」の終刊と「椰子会」の解散／友岡子郷と飯田龍太との関
わり／中岡毅雄の山本健吉文学賞受賞／第五十二回蛇笏賞受賞／友岡子郷の俳句―凪のよ
うに静まる時／「さみしさ」の詩性／最晩年の澄明な世界／友岡子郷に学ぶこと
中岡毅雄の友岡子郷20句選／友岡子郷略年譜／中岡毅雄略年譜
第22章 井上弘美が語る大石悦子
俳句との出会い／大石悦子の生い立ち／大石悦子さんの第一印象／コンクールを通して見た
大石悦子／関西俳人協会幹事会での大石悦子／大石悦子選を受ける／龍谷大学における夏季
現代俳句講座／蕪村忌俳句大会での忌日句／大石悦子俳句の鑑賞／大石悦子が後世に遺した
もの
井上弘美の大石悦子20句選／大石悦子略年譜／井上弘美略年譜
第23章 井口時男が語る齋藤愼爾
齋藤愼爾との出会い／困難な独立自存の精神／齋藤愼爾の生い立ち／安保闘争敗北と「歌
（俳句）のわかれ」／深夜叢書社と深夜の人／編集者と文筆家として／俳句作者として／
句集別鑑賞――第一句集『夏への扉』／「俳句のわかれ」の内的要因／俳句再開後の作風／
第二句集『秋庭歌』／第三句集『冬の智慧』／第四句集『春の羇旅』／第五句集『永遠と一
日』／第六句集『陸沈』／齋藤愼爾が後世に遺したもの
井口時男の齋藤愼爾20句選／齋藤愼爾略年譜／井口時男略年譜
第24章 片山由美子が語る鷹羽狩行
俳句との出会いはそのまま鷹羽狩行との出会い／鷹羽狩行と俳句の時代／各句集及び句の
鑑賞から狩行を知る／第一句集『誕生』／第二句集『遠岸』／第三句集『平遠』／第四句
集『月歩抄』／第五句集『五行』／第六句集『六花』／第七句集『七草』／第八句集『八
景』／第九句集『第九』／第十句集『十友』／第十一句集『十一面』／第十二句集『十二
紅』／第十三句集『十三星』／第十四句集『十四事』／第十五句集『十五峯』／第十六句
集『十六夜』／第十七句集『十七恩』／第十八句集『十八公』／鷹羽狩行が遺したもの
片山由美子の鷹羽狩行20句選／鷹羽狩行略年譜／片山由美子略年譜
監修者あとがき 高野ムツオ
あとがき 董振華
